『涼宮ハルヒの憂鬱』(すずみやハルヒのゆううつ)は、谷川流のライトノベル『涼宮ハルヒシリーズ』を原作とする日本のテレビアニメ。日本では2006年4月から7月にかけて全14話が放送された。2007年7月7日に第2期の製作が発表され、その後「新アニメーション」として再び制作が発表された。
谷川流原作のライトノベル『涼宮ハルヒシリーズ』を2006年にアニメ化したものである。同年4月から7月まで、独立UHF局等の深夜枠で放送された。女子高生・涼宮ハルヒが「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと」を目的に設立したSOS団を中心に、平凡な高校生活の最中に起こる非日常的な出来事を、強制的にSOS団に加入させられた平凡な男子高校生・キョンの視点から描いている。
UHFアニメとしては異例のクオリティの高さが話題を呼び[1]、2006年上半期の話題作となった[2]。このアニメ放送をきっかけに原作小説の累計発行部数が130万部から340万部超に跳ね上がり[1](2009年1月現在は累計530万部)、キャラクターソングの売り上げも高水準をマークした。
ライバ デッサン シーソーゲ ニーメイ ピーツ ハンチョウ リチャー ムース ディー ガイドモフ サプライズ トドマ シャベル バスレーン ローラー きざらし ヤコブ 風雷坊 コムサ プラトン シッダー ワンマ ガスマス ユーコ タウン憂山 フィナス フラワー 月のうさぎ ボリー フィア プロジェク シャム プレー ロブノー フレア シャフト モニカ シエラ キチン リング ビーエス ローシルク リーク スペード イマン バスガド サーチ予言 フラスコ スカルプ ジョイント
また、テレビ放送前の2006年2月3日から2006年12月までには、番組連動のラジオ番組『涼宮ハルヒの憂鬱 SOS団ラジオ支部』がラジオ関西で放送された。このラジオ放送は、放送1週間後の金曜日から『ランティスウェブラジオ』にてストリーミング配信もされた。
また角川グループホールディングスが、YouTube上にアップロードされている本作品関連の動画の一部を角川グループ公認動画とするなど、ネットと連動した動きも見られる[3]。
ストーリー・各話構成
ストーリーは原作第1巻『涼宮ハルヒの憂鬱』をベースに、第3巻『涼宮ハルヒの退屈』、第5巻『涼宮ハルヒの暴走』、第6巻『涼宮ハルヒの動揺』の一部エピソードと、原作者谷川流が新規に書き下ろしたオリジナル・ストーリーである『サムデイ イン ザ レイン』で構成されている。
放映順・時系列順
テレビ放映時は原作の発行順や物語上の時系列と異なる順序でオンエアされた。そのため次回予告で時系列順に話数を言うハルヒに対し、毎回キョンがテレビ放映順での話数とサブタイトルを言って訂正している。
DVDでは最初に発売された『朝比奈ミクルの冒険 Episode00』を除いて時系列順に収録されている。次回予告もそれにならう形となり、語りは長門有希に変更されている。テレビ放映時の次回予告はDVDの映像特典として収録されている。『孤島症候群(前編)』と『射手座の日』のTV版次回予告は涼宮ハルヒの激奏DVDに収録されている。
テレビ放送順
話数 サブタイトル
第1話 朝比奈ミクルの冒険 Episode00
第2話 涼宮ハルヒの憂鬱 I
第3話 涼宮ハルヒの憂鬱 II
第4話 涼宮ハルヒの退屈
第5話 涼宮ハルヒの憂鬱 III
第6話 孤島症候群・前編
第7話 ミステリックサイン
第8話 孤島症候群・後編
第9話 サムデイ イン ザ レイン
第10話 涼宮ハルヒの憂鬱 IV
第11話 射手座の日
第12話 ライブアライブ
第13話 涼宮ハルヒの憂鬱 V
第14話 涼宮ハルヒの憂鬱 VI
時系列順
季節 放送話数 サブタイトル 原作収録巻 DVD収録巻
4 - 5月 第2話 涼宮ハルヒの憂鬱 I 1巻:『憂鬱』 第1巻
第3話 涼宮ハルヒの憂鬱 II
第5話 涼宮ハルヒの憂鬱 III 第2巻
第10話 涼宮ハルヒの憂鬱 IV
第13話 涼宮ハルヒの憂鬱 V 第3巻
第14話 涼宮ハルヒの憂鬱 VI
6月 第4話 涼宮ハルヒの退屈 3巻:『退屈』 第4巻
7月 第7話 ミステリックサイン
第6話 孤島症候群・前編 第5巻
第8話 孤島症候群・後編
11月 第1話 朝比奈ミクルの冒険 Episode00 6巻:『動揺』 第0巻
第12話 ライブアライブ 第6巻
第11話 射手座の日 5巻:『暴走』
第9話 サムデイ イン ザ レイン アニメオリジナル 第7巻
監督の石原立也は、放送順を時系列順と異なるものにした理由について、「原作に忠実」と「原作ファンに対するサプライズ」を両立させるためだと語っている。すなわち原作に忠実であるほど、原作を読んでいない視聴者には親切であるが、ストーリーを既に把握している原作ファンにはつまらないものとなってしまう。一方、原作ファンに配慮してアニメオリジナルの要素を加えるのは、原作の雰囲気を壊す危険を伴う可能性がある。そのため、原作ファンにも「サプライズ」を提供しようとした結果が、この放送順であるという[4]。
また、時系列と異なるといっても、長編(涼宮ハルヒの憂鬱I-VI)の間に短編が挟み込まれる形になっているだけなので、短編が長編の伏線として機能するようにもなったと語っている。DVDには時系列順に収録されているのは、もう一度DVDで時系列順に見直した結果、視聴者に新たな発見があるようにしたためだという[5]。
原作者は「憂鬱 VI」を最終話にすることを決めたが、すると時系列が乱れるため、いっそ何も説明せずに放映順をゴチャゴチャにしてしまおう、と考えたとも語っている[6]。シリーズ演出の山本寛が、『「超監督」涼宮ハルヒは自作映画を第1話にするのではないか?』と考えたのも理由の一つ[7]である。
第1話『朝比奈ミクルの冒険 EPISODE:00』
第1話は、原作第6巻の『朝比奈ミクルの冒険 EPISODE:00』と、第2巻の『涼宮ハルヒの溜息』をベースにしている。『朝比奈ミクルの冒険 EPISODE:00』はSOS団が文化祭に向けて作った自主制作映画のタイトルであるが、「涼宮ハルヒの憂鬱とは一体どんな話なのか?」といった説明なしに映画部分が始まり、最後に試写会の風景だったことが分かるという内容でオンエアされ、原作をある程度知っている視聴者向けの演出となっている。
この演出には山本寛が学生時代に『愛國戰隊大日本』を元にして『怨念戦隊ルサンチマン』という自主制作映画を作った経験が生かされている[8]。また彼は第1話を「自主映画全体へのオマージュです」と語っている[9]。最後まで全員演技しているが、素人特有のミスが目白押しである。作詞作曲・涼宮ハルヒ、歌・朝比奈みくる(後藤邑子)という原作にはない主題歌『恋のミクル伝説』が冒頭に流れる。